正式な持参の仕方について

京都におけるお仲人さまがいらっしゃる、正式な持参の仕方について詳しく解説いたします。
簡単にしようと思っている方も、是非、ご一読くださいませ。

「簡単にしましょう」と言ったものの、正式なのはどんなものなのか、
よく知らないと、かえって、どれくらい簡単にするのか、よくわからず
両家ともに戸惑われる場合もございます。

正式な持参の仕方について、良く理解した上で、
どれくらい簡単にするのか、お考えくださいませ。

まず、当日の前に


結納飾りは新郎宅にて1週間ほど前に飾っておきます。
お仲人様がいなくて、簡単なご結納品でも、一度飾っておくと、
当日の練習にもなります。

ご親戚やご近所の方に、結納品を内披露して、
息子が婚約することになったことを知らせます。

婿養子の場合は、これとは逆になります。
新郎を新婦に、新婦を新郎に読み替えてください。

当日 結納飾りを箱に納める


当日、新郎宅では、まずお仲人様に結納飾りと目録を確認して頂きます。
そして、結納飾りを箱に収めます。 

箱

これを汚れ除けの綿の風呂敷で包みます。

大きくて遠方へ持参する場合は、風呂敷を持ちやすいように結んでも良いですが、
できれば、結ばない方が良いです。

風呂敷で包む 風呂敷で包む

風呂敷 寿

この風呂敷は新婦の自宅の玄関ではずします。

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当日 目録、家族書、親族書の包み方


目録、家族書、親族書をのせた片木(へぎ:白木の台)は箱には入れずに、
下記の要領で大切に持参します。

広蓋(ひろぶた)は漆塗りで金蒔絵の家紋入り、
ふくさは正絹(絹100%)の家紋入り、
風呂敷も正絹の家紋入りを使用しますので、傷を付けないように大切に扱います。

1. 家紋入りの広蓋(ひろぶた:黒塗りのお盆)にのせます。

広蓋 片木

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2. その上に塵よけの家紋入りふくさをかけます。

家紋のある方が表です。

富久紗を掛ける    

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3. 縮緬(ちりめん)か八反(はったん)の風呂敷で包みます。

八端の風呂敷 八端の風呂敷

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4. その上から二重に家紋入りの白山紬の風呂敷で包みます。

名前を手前にして、家紋が表に綺麗に出るように包みます。

白山紬 名前 白山紬 完成

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5. ここまでの広蓋、袱紗、風呂敷は上等のものばかりですので、
傷ついたり、汚れないよう、更に、綿の唐草か寿の風呂敷で包みます。

正絹の風呂敷は結んではいけませんが、この綿の風呂敷は、箱と同様に
持ちやすいように結んでも良いです。

そして、この綿の風呂敷も玄関ではずします。

■簡単にする場合

簡単にするなら、広蓋を使わず、目録をのせた片木を風呂敷で包んで下さい。

当日 新婦宅に到着したら


新婦宅に到着しましたら、簡単な挨拶をして、まず、玄関で綿の風呂敷は
はずします。
その後、床の間のある部屋の通されましたら、結納の品を飾り付けます。

飾り付けが終わり、皆が席に着きましたら、全員、扇子を前に置き、
お仲人(いない場合は新郎側のお父様)がご挨拶をし、
4で包んだ家紋入り白山紬の風呂敷を1枚はずして、新婦側のお父様に
差し出します。

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新婦側のお父様がご挨拶をして、この目録などを頂きます。
この場で、目録を確認してもいいですし、
または、これらを別室に持って入っても良いです。

この新郎側の広蓋に、受書をのせ、袱紗を掛け、
風呂敷に包んで、持って座敷に入ります。

ご挨拶をして、お仲人様に受書を渡します。
お仲人様は受書を確認します。

以上で、ご結納の受け渡しは終わりです。
この後、お膳について頂きます。

新婦側の結納返しは後日、荷出しの際に一緒に持参します。